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手笛奏者のなかしま拓さんをゲスト講師にお招きし、ご講演いただきました

6月21日の音楽文化ゼミでは、手笛奏者のなかしま拓さん(@hands_song2)をゲスト講師にお招きし、60分間のご講演と質疑応答を行なっていただきました。

幼い時のお話から始め、手笛という珍しい「楽器」を手にするまで、また学生時代の話から音楽家としての活動、さらには社会貢献活動に至るまで、刺激や参考になるお話がたくさん詰まった60分間でした。

「手笛奏者で生計を立てる」というほぼ前例のない所に道をつけ、プロの手笛奏者としてご活躍されているなかしまさんのキーワードは「行動力」です。自分がやりたいと思ったっことはなんでもやる、その中から自身の可能性を見極めていく、というお話はゼミ生も大いに参考になったのではないかと思います。

中でも就活時のお話は現在就活中のゼミ生の心に響いたようです。音楽家としてご活躍のなかしまさんは、同時に一般の就職活動も行っていらっしゃいました。「え?そんなに!」という量の会社訪問やインターンシップを通じて、「企業に就職するとしたら私はこうする」という確固たる信念を築いておられました。

曰く

「『やりたいこと』を先に探すのではなく、『どうしてもやりたくないもの』を避けつつ、選択の範囲を絞っていく」

とのことで、最終的に「これを選ぼう(なかしまさんの場合音楽家)」と決めた場合でも、いかなる仕事でも「あまりやりたくないこと」は必ずついて回る、そこをできるだけ楽しくできるよう工夫しながらメインの「やりたいこと」を回していくというスタンスで、現在も楽しくお仕事されているとのことでした。

またなかしまさんはご自身の音楽活動で得た収入の一部を「ひとり親支援」として継続してご寄付なさっています。

「自分の置かれた環境の中でやれることを最大限やっていく。同時に社会との関わり、後進への援助も惜しまない」というなかしまさんのご姿勢は、ゼミ生のみならず、なかしまさんの友人としていつも刺激を受けているゼミ教員(花野)も大変感銘を受けました。

ゼミ生からの質問もたくさん出ました。一人で複数回質問したゼミ生もいました。そのひとつ一つの質問に、本当に丁寧なご回答をしていただきまさた。

最後に一曲演奏していただきました。その迫力は文字通り「ものすごく」、マイクも通していない完全な生音での手笛演奏であったにも関わらず、一瞬スピーカーから音を聴こうとしていたぐらいです。しかも同時に実に繊細な音色で、効果的に挿入されたビブラートも美しく、一同聴き惚れてしまいました。

なかしまさん、今回は貴重なお話と演奏を本当にありがとうございました。今後のさらなるご活躍を祈念しています(本講演の直後も「この後福岡市内のホテルで演奏会があります」とのことで風のように去っていかれました)。

※なかしま拓さんの演奏動画はなかしまさんのInstagramページ(@hands_song2)を是非ご覧ください。