各学科からのお知らせNews from Departments

日文の学び ** 学習支援 敬語講座 ** 日本語力アップの取り組み

後期の終わり、授業の予備日として置かれている2日間を利用して、「敬語講座」を開催しました(1月23、24日)。

日本語学は、全体として理論的な色合いが強いのですが、いっぽうで、実際の使用につながる実利的な面も持っています。
その代表格が、敬語! 
通常の授業では、基礎から中・上級まで総合的に扱うことがなかなかできないため、今回の自主講座開催となりました。

さて、問題です。
つぎの(1)~(3)下線部は、正しいでしょうか。まちがっているでしょうか。

(1)回送電車のためご乗車できません

(2)ご来場されたお一組様にプレゼント!

(3)先ほど首相が申されたことは…

ハイ、おわかりですね。すべてまちがっています。

よく耳にする言い方ですが、じつは主語を低めていて、取りようによっては、失礼な物言いになりかねません。
そこで、なぜまちがいなのか、ではどう言えばいいのか、敬語のしくみから押さえておこうというわけです。

今回採り上げた内容は、

Ⅰ.狭義の「敬語」 広義の「敬語」

Ⅱ.敬語の仕組みと使い方

Ⅲ.〈敬語的人称〉という考え方

Ⅳ.所有者敬語

Ⅴ.話題の敬語:謙譲語(謙譲語Ⅰ)の諸形式

Ⅵ.話題の敬語:謙譲語(謙譲語Ⅱ)の諸形式

Ⅶ.尊敬語の諸用法 注意すべき用法

など。くわえて練習問題にも取り組みました。

【受講者の感想から】

 今回開講された敬語講座を受講して、日頃正しいと思って使っていた敬語が、相手にふさわしくなかったり、相手を敬うつもりが文法的には低くしていたりと、間違いが多くあったことに気付くことができました。社会に出る際に必要な知識を得ることができて良かったと思います。

 日本語の特徴の一つであり、私たちの生活で身近に使われている敬語について、一歩踏み込んで学ぶことができました。この講座を受けるまでは「何となく」使っていることもありました。しかし、文法的に考えることで、今までとは違った視点から敬語を観察し、日々使われている敬語に「違和感」をもつことができるようになりました。今後も、新しい視点で敬語を見つめてみようと思う、素晴らしいきっかけになりました。

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