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【日文の学び】*『筑紫語文』第30号ができあがりました
『筑紫語文』は、前年度の優秀論文を中心に、博物館学芸員課程や教職課程、日本語教員養成課程の活動、文芸創作科目の作品などの学修成果と、学科として行っている特別講義・公開講座の報告や教員の研究余滴・コラムなどを掲載しています。本学科の全体的な学修活動を表すものとして、1回生の卒業以来、継続して刊行してきました。
本号は、第30号ということもあり、森田学科長の研究余滴のほか、複数教員のコラムを掲載しています。
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論文:太平洋戦争期における文化財保護の実態
坂口安吾「未亡人の恋」という「堕落」 — 小説作品における女性描写から —
実習体験・報告
博物館実習体験 日本語教育実習体験 教職課程報告
授業・活動
日本語表現演習Ⅱ 読書のあしあと委員会 国語教師の小さな読書会
研究余滴
「鬼滅の刃」巡ってみた 森田真也教授
— 現代社会における鬼の表象とコンテンツ・ツーリズムに関する覚書 —
コラム
「梅花の歌」ふたたび 小野望教授
中国文学における人と牛の話 —『蒙求』「寗戚叩角」「丙吉牛喘」を中心に — 桐島薫子教授
明治の教科書を読む 出雲俊江教授
100年前のパンデミック — 福岡県のスペインインフルエンザはどうだったのか?— 時里奉明教授
西条八十作詞・中山晋平作曲「オリムピックの歌」 松下博文教授
以下、松下教授による編集後記を転載します。
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93年2月の創刊号から本号で30号を迎えました。第1号には、学科創設に奔走された橘英哲先生の「創刊のことば」を巻頭言に、91年3月卒業の第一期卒業論文のなかから五本の論考が収められています。続く第2号も同年の刊行で、92年3月卒業の第二期生のそれが収められています。
同じ年に2回の発行は異例であって、第一期生から日本語・日本文学科の歩みをしっかり刻しておきたいと願う創刊当時の強い思いが伝わってきます。
創刊号の題字は当時の雲藤義道学長の揮毫(11号まで)、第12号からは誌面刷新にともない橘英哲先生の書き下ろしを使用しています。
実学を重視する社会構造の著しい変化は、学科の在りようを激しく揺り動かしています。それゆえ、芭蕉の俳論にあるように —「不易流行」— 本質的なものを見失わずに時流をしっかり見極めながら変容する社会に敏速に適応して行く必要があります。
「筑紫語文」はまさに而立のときを迎えました。今後の歩みを、厳しくも温かく見守っていただければ幸いです。
松下博文
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過去の『筑紫語文』紹介記事は、こちらをご覧下さい。
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