多様性国家のLGBT合唱団を招待

4月19日、オーストラリアからの「Sydney Gay & Lesbian Choir(SGLC)」のコーラスとトークを交えた「オーストラリアのダイバーシティを見る・聴く・体感するコンサート」を一般公開にて開催いたしました。

SGLCによるオーストラリアの歌、LGBTQIに関するオリジナル曲など素晴らしい歌声はもちろんのこと、レイチェル(Rachelle Elliott)音楽監督や楽団員による先住民アポリジニの道具や歌、文化などのお話も交えた楽しいコンサートでした。ニール(Neil Hendry)代表からは、オーストラリアは日本の20倍以上の面積をもち、日本の1/5の人口であること、200以上の言語が話されていること、先住民族は65,000年前に定住し世界で最も歴史ある文化であること、人間の約3倍の羊がいること、グレートバリアリーフは世界最大の有機的構造物で宇宙からもみえることなど、楽しいオーストラリアの紹介があり、加えて、1970年代に繰り広げられた同性愛者の権利獲得運動のこと、世界中から数十万人の見物客が集まるマルディ・グラ(Sydney Gay & Lesbian Mardi Gras)が1978年に性的抑圧に反対するデモから始まったことなどが語られ、胸に迫るものがありました。
また、イアン(Ian Beasley)SGLC副代表からは、1991年に始まったSGLCが1992年にオーストラリア全国コーラス大会に出場した時、主催者より名前を変えるよう言われ、抵抗し、現在のSGLCを創り上げてきた歴史が語られ、オーストラリア・シドニーのLGBTQIの現状の一端を聞くことができました。

本学合唱団「コーロ・ラーナ」によるアカペラによる日本の歌、SGLCとの共演、ステージと会場との楽しい交流、SGLCレイチェル音楽監督と本学コーロ・ラーナ指揮者である今釜亮准教授との互いの尊敬と共感あふれる暖かなやり取りにも笑顔がこぼれました。

最後の渡辺守雄副学長の挨拶に、感動され涙されるSGLC楽団員の方もいらっしゃり、会場全体が感動に包まれる場面もありました。

中川正法学長の挨拶を通訳された英語学科4年板倉優美可さんをはじめ、多くの学生スタッフにコンサートの舞台裏を支えられ、このコンサートを行うことができました。