アジア文化学科

あじっこヴォイス

在学生の声

「アジア学への招待」インド舞踊にみる伝統と現代〜オリッシーからムービーダンスまで〜

 学科が毎年主催している恒例イベント「アジア学への招待」は、今年は「インド舞踊にみる伝統と現代:オリッシーからムービーダンスまで」と題し、二人のインド舞踊家をお招きして7月5日スクウヮーヴァティーホールで行われました。お二人は、福岡在住のオリッシー舞踊家のサキーナ・彩子さん(京都市出身)と、ムービー・ダンサーのニーラさん(インド・タミル・ナードゥ州チェンナイ市出身)です。
 オリッシーダンスは、インド古典舞踊の一つで、古来神への祈りとして踊られてきたそうですが、その後舞台芸術となりました。彫刻を思わせる美しいポーズ、目や顔の豊かな表情と首の動きに加え、ムードラと呼ばれるしなやかな指づかいの優雅な踊りに大いに魅了されました。インドの古典舞踊を見たのは初めてで、きらびやかな衣装や異なった間合いの音楽を含めて、とても刺激を受けました。
 一方のムービーダンスは、古典舞踊や民族舞踊に現代のヒップホップやブレイクダンスをブレンドしたパワーあふれるダンスです。ちなみにインドは制作本数で世界一の映画大国で、その多くはミュージカルのように歌や踊りが重要な要素となっているそうです。インドのムービーダンスは、インド映画をヒンディー語の授業の時に見たことがありましたが、改めてその迫力に圧倒されました。
 公演の最後にニーラさんの音頭で、ステージと客席の学生たちが一体となり、ムービーダンスの一つ「トゥヌク・トゥヌク」を踊り大いに盛り上がり、とても楽しい公演となりました。
(アジア文化学科4年 小嶋 ユミ子さん)


キルギスのみんなと

中国語サークルの紹介

 私たち、アジア文化学科の中国語サークルは、留学生を交えて活動を行っています。本年度の活動は毎週火曜日で、時間は昼休みを利用してきました。中国語サークルは、語学の学習の場としてだけでなく、国際交流の場にもしたいと考えていますので、参加はアジア文化学科の学生に限らず、他学科の学生も自由に参加することができます。もちろん、学年も関係なく、皆で楽しく活動する事を目標として、頑張ってきました。
 次に、具体的な活動内容についてご紹介します。私たちは毎週、学習したいことのテーマを決め、まずはそのテーマに沿った基本的な単語や簡単な文章を例にあげて練習をします。書き方、読み方、発音の仕方を皆で確認するとともに、さらに知りたい単語や言い回しをそれぞれ出し合います。そうすることで、授業では聞けなかったことを知ることができたり、普段の授業ではあまり出てこないような、日常生活での言葉やネイティブらしい言い方を学ぶことができたりしました。
 また、私たちはそれだけでなく、季節のイベントごとに、留学生に中国の文化の紹介をしていただきました。例えば、5月は端午の節句。日本でもちまきを食べたりしますが、実は、この端午の節句の発祥は中国だと言われているのです。端午の節句の由来は紀元前300年以上前までさかのぼり、楚の国の大詩人屈原に関係しているそうです。人々に慕われていた屈原は、陰謀により迫害され、その後川に身を投げてしまいます。悲しむ人々は、川の魚が屈原の身体を食べてしまわないように、ちまきを川に投げ入れました。このことが、端午の節句とちまきを食べることの由来だと言われているのです。普段何気なく過ごしている祝日も、様々な歴史があることを知ると、感慨深いですね。私たちは、言葉だけでなく、中国に関する事柄を幅広く知ることを心がけてきました。
 さらに、後期はアジア文化学科と協力して、学園祭での出店を目指して活動してきました。今年の出展内容は、春巻きと油餅です。私たちは、学園祭をただ楽しむだけでなく、学園祭への出店を通して、中国の食文化を自分自身が体験し、学びました。
 このように、中国語サークルでは、机上での学習だけでなく、普段授業では学べない事も楽しく学びながら、中国の言葉や生活、文化に親しむことができます。今後も、日中交流の場として多くの方に参加していただければ幸いです。また、サークルの充実した活動の為にご協力くださった留学生の皆さん、サークル顧問の崔先生に、この場をお借りして心より感謝申し上げます。
(アジア文化学科4年 古賀 佳奈子さん)


帝釈峡遺跡(広島)の発掘調査に参加して

 平成23年8月18〜22日、大津先生の引率で宮田麻菜美さんと共に、広島大学考古学研究室の帝釈大風呂洞窟遺跡(広島県神石高原町)の発掘調査に参加しました。
 初日13時に博多を出発し、新幹線・高速バスを乗り継いで17時半に現地の広島大学宿舎に到着。早速に宿舎近くの寄倉岩陰遺跡を見学し、洞窟の薄暗い雰囲気を感じました。周辺は山や川ばかりでリンゴの木や栗の木など、初めて見るものが多かったです。
 2日目は6時半起床。大津先生・宮田さんと一緒に白雲洞までの散策。自然いっぱいの空気はとても気持ちよかったです。朝食時では、私達の博多土産の明太のりも人気でほっとしました。午前中は帝釈峡についての展示施設「時悠館」の見学。建物は木とコンクリート製円形の珍しい形でした。民族の窓・遺跡の窓・自然の窓・古代生活の広場などの展示施設がありました。
 その後、大風呂遺跡発掘調査に合流。今年はC・D・E―4区、E−5区で発掘が行われており、スリッパに履き替えて各区に入り、ヘルメットと軍手を付けての作業でした。写真撮影担当の学生、観察記担当の学生等、記録することが大事なのだと感じました。私もC−4区5層の発掘を体験。土を少しずつ削っていき、地面の水平を保ちながら土を集めるという感じで、根気がいる作業でした。食事係が作ったお弁当をいただき、13時からは川での作業。発掘で出た土を「ふるい」に移し、流水に浸して遺物を探す作業は初めてで慣れない作業でした。その後、買い出し班と一緒に買い物へ。宿舎へ帰り、夕食後、ミーティングを行い調査日誌を書いて2日目が終了しました。この発掘調査は早寝早起き、自炊、そして一日集中して発掘に取り組むという生活で自分の普段の生活とつい比較してしまいました。
 3日目、朝食後、大津先生、宮田さんと一緒に白雲堂・唐門・鬼の供養塔・雄橋・帝釈川を散策。雄橋の下を通りましたが、すごく巨大な天然岩でできていて驚きました。その後、神石民俗資料館で帝釈峡遺跡群から出土した縄文・弥生時代の石斧や獣骨のほか、この地域の民俗資料や動物標本などの展示品を見ることが出来ました。昼から大風呂遺跡発掘調査に合流し、川での遺跡排土チェック作業。C−4区5層の土から極めて小さな獣骨片を検出することが出来来ました。広島研修最後の夕食はもやしのナムルとチンジャオロースを、皆で調理。約15人分の夕食を作るのは大変で、毎日交代で行う参加学生にあらためて感心させられました。21時からのミーティング後、獣骨片などを見せてもらい、動物骨の特徴が少し分かりました。
 最終日は朝宿舎を出発。広島駅で名物のお好み焼きを堪能し、14時に博多に帰着しました。
 体験・見学をすることで、発掘の手順や準備・仕方を学び自分の知らない世界を知ることができ本当に良かったと感じています。発掘というと土を掘って遺物を見つけるというイメージでしたが、実は地道な作業なのだ、と実感しました。また、皆と共同生活をすることで自主的に動く行動力を身に付け、自然の偉大さ、素晴らしさも感じることができた研修でした。
 広島大学の帝釈峡遺跡群発掘調査は1962年以来長年にわたり行われており、多くの学生の学習機会・場所となっています。これからも多くの方に参加してほしいと思うと共に、今後の活動に注目していきたいと感じました。
 今回お世話になった広島大学の古瀬先生、竹広先生をはじめ参加学生のみなさんにはたいへん感謝致します。お陰様で、大学4年の良い思い出になりました。
(アジア文化学科4年 山本 詠夢さん)


南開大学研修を終えて

 私は今回の「南開大学研修」に参加することでたくさんのことを経験し、様々なものを得ることが出来ました。研修に参加する前に達成したい目標として中国語への苦手意識をなくすことと決めていましたが、この目標は達成出来たと思います。
 南開大学での語学学習はクラス分けの試験が終わった後から、ほぼずっと中国語のみの授業を受けたことで少しずつ中国語に慣れていくことが出来ました。初回の授業では一人ずつ自己紹介をすることになり、自分の名前を中国語で紹介することがこんなにも大変なのだと分かりました。先生の細かい四声の指導が入り、間違えると綺麗な発音になるまで何度でも根気よく指導してもらうことが出来ました。授業は、先生が中国語での説明をし、どうしても私たちの理解が足りない部分を英語で解説してくれました。教科書は中国語の本文に英語の単語の説明が載っているという具合の教科書だったので宿題は大変でした。そのため、どうしても分からない問題は友達と相談しながら解き、本当にわからないところだけを先生に質問しに行きました。努力して解いた宿題はとても達成感を感じることが出来ました。
 南海大学研修で私が刺激を一番受けたのは、現地の学生と交流することが出来たことです。私たちが数回、校外に買い物に行く時などに現地の外国語学科で日本語を学んでいる学生がついて来てくれました。その数人の学生は日常的な日本語での会話などを容易にこなしてしまったため、私は日本に留学をしたことがある学生だと思っていた。しかし、尋ねると日本に行ったことは一度もないということでした。語学に対する取り組み方が自分とは全く違うことを思い知らされ、私もさらに中国語の学習に励もうという刺激をもらいました。研修で知り合った学生とは、今も日本語でのメールのやり取りをしています。今後は、現在日本語で行っているやり取りを、中国語で送信して相手を驚かせることが新しい目標となりました。
 研修では、語学を学ぶだけでなく様々な中国の姿を垣間見ることが出来ました。やはり、研修で一番楽しかったのは買い物です。様々な観光をした後に名産品を見ながらする買い物は面白かったです。買い物をする時には必ず、値切ることも覚えました。根切り交渉は自分の中国語がどこまで通じているのか、お店の人は何と言っているのかという中国語の聞き取り勉強の一つになったと思います。さらに、一番中国という国の力強さを感じたことがあります。それは、万里の長城に行った時のことです。万里の長城まではバスで行ったのですが、外国人観光客だけでなく中国各地から来た観光客の車で、バスの駐車場まで中々進まないのです。どこの観光地でも感じたことですが、こんなにもたくさんの人がこの国にはいるのだと万里の長城で一番強く感じました。万里の長城に友達とほんの少し登り、上から長城を見渡すとずっと先まで続いていることが分かり、歴史と中国の雄大さをまざまざと感じさせられる体験でした。
 「南開大学研修」は、私と中国語をより近づけてくれた良い経験でした。この経験を生かして、もっと中国語への関心を深めるとともに、中国というたくさんの民族から成っている大きな国についてもっと学んでいきたいと思います。さらに、中国ではとてつもなく長い歴史を感じさせるものや自然がそのままに近い状態で残されていることがよく分かりました。このことから、日本の歴史を復習し、歴史的な建造物や自然についてももっと深く知り、紹介出来るようになりたいと思います。
(アジア文化学科2年 藤木 可蓮さん)


今年度の在学生の声はこちら
ページトップ
ページトップ